初秋の少し肌寒さを感じる秋保で、10月19日「テロワージュ秋保」の食事イベントが開催されました。コロナウィルス感染拡大や飲食店の時短営業要請の影響で、度々中止を余儀なくされた「テロワージュ秋保」。
今回は感染防止の対策もしっかりと、宮城県産の食材を、秋保ワイナリーのワインとともにお腹いっぱいいただきました。
イベントの始まりは、ワイナリーのソムリエールによるぶどう畑の案内。ほとんどのぶどうはすでに収穫が済んでいましたが、今日のために畑の一角だけ収穫せずに残してくださったぶどうを、参加者で収穫体験させてもらいました。
ぶどうの枝は、ぶどう収穫が終わった冬に、剪定され、廃棄されます。今回は、その廃棄予定の剪定枝を使ったカトラリーレスト(箸置き)づくりを体験。切った枝にやすりをかけて、自分だけのカトラリー置きをつくります。ぶどうの枝は一つ一つに表情があり、カトラリーレストやリースづくりの材料にぴったり。お家でちょっと飾るのに、と、記念に持って帰られる方も多くいました。
少し気温が下がったころに、ソムリエがホットワインを持ってきてくれました。少しスパイシーな味わいに、ほっこり、体の芯から温まりました~。
オリジナルのカトラリーレストを持って席に着いたら、いよいよお待ちかねのランチタイム。
今日のイベントで腕を振るうのは、食材王国みやぎ「伝え人(びと)」にも選ばれている、仙台市泉区紫山の一軒家レストラン「PORTTAVOLA(ポルターヴォラ)」の瀬戸正彦シェフ。そして、今日のお料理を彩る、牡蠣、しいたけ、りんごの生産者の皆さんも参加してくださいました。
生産者として来てくださった、東松島市で牡蠣を養殖する後藤水産さん、仙台市でしいたけを栽培する熊谷農園さん、亘理町でりんごを栽培する結城果樹園さんの3名は、それぞれにご自分の食材についてお話ししてくれました。
その食材をいただきながらお話を聞けるのは、すごく贅沢なこと。美味しいのはもちろん、食材を作っている人々への想い、命をいただく気持ち、自然への畏敬の念など、食に対する感謝の気持ちが生まれてくることを感じます。
そんな、生産者と囲む数々のお料理と、秋保ワイナリーのワインのマリアージュをご紹介します。
紅あずまと放牧牛乳の「スープ」。きたあかりと秋刀魚のガレット、朝採りレタスのグリーンサラダの「前菜盛り合わせ」。
「魚料理」は七ヶ浜から届いた鰆のコトレッタを、秋保ワイナリーの「メルロー2018」とともに。
「メインディッシュ」はみやぎの元気な野菜たち。新酒の「リバーウィンズブラン」とともに。
宮城県のブランド玄米「金のいぶき」のリゾットに、本日来てくださっている後藤水産さんの「鳴瀬牡蠣」をのせて。
「デザート」は結城果樹園のりんごを使ったタルトタタン。本日採ったぶどうをその場で絞ったジュースで、秋保ワイナリーのシードルを割る、「特製ワインカクテル」とともに。
他にもここには書ききれないほどのお料理をいただきました。
それぞれの料理に合わせて、秋保ワイナリーのワインも提供され、ポルターヴォラのソムリエ、川村武明さんがサーブしながら丁寧に説明してくださいました。
また、お酒が飲めない方のために、各お料理に合わせたノンアルコールカクテルも提供。今回採ったぶどうの新鮮なジュースを使ったものや、りんご農家さんのリンゴジュースを使ったドリンクなど、ワインを飲まれている方が、「私もノンアルコールドリンクを飲みたい!」と言うほど美味しそうなものばかり。用意してくださった川村ソムリエに感謝です!
イベントの最後は生産者さんによるミニマルシェ。本日いただいた、しいたけやリンゴをお土産に購入しました。
秋保の風土を感じながら、ぶどう畑の横でダイニングアウト形式のお食事。久しぶりに、閉塞的な気分を解放するような体験、お食事を楽しむことができました。
秋保ワイナリーでは今後も「テロワージュ秋保」の食事イベントや、週末にマルシェなどを開催するようなので、ぜひ皆さんも参加してみてくださいね。
【秋保ワイナリー】
秋保ワイナリー代表・毛利親房さんが「テロワージュ」を語るこちらの記事もどうぞ。
シェフの瀬戸正彦さんのインタビュー記事も合わせてご覧ください。
【後藤水産】オンラインショップで牡蠣を販売しています(時期限定)
https://www.gotosuisan.jp/