2011年3月の東日本大震災の後、続々と設立され、盛り上がっている宮城のワイン。ワイン業界だけでなく、宮城の豊かな食産業を巻き込んで、立ち上がってきました。ここでは、震災の後、宮城で初めてのワイナリーとなる「秋保ワイナリー」、県南のいちご産地にできた「やまもとワイナリー」の2件をご紹介します。
東日本大震災からの復興、さらに農業の後継者不足など、東北が抱える課題解決の拠点となるべく、2015年にオープンしたのが仙台市太白区の「秋保ワイナリー」。仙台市中心部から車で30分程度とアクセスが良く、ぶどう栽培に適した気候・風土である秋保に誕生したワイナリーは、今や秋保のツーリストスポットとして、多くの人に愛される存在です。レストランやBBQの併設、そして定期的にマルシェや食のイベントを行っていることから、グルメスポットとしても人気。また、ワインセミナーやワインのつくり手の育成にも力を入れるなど、エデュケーショナルファシリティとしての役割も担っています。
そして、代表の毛利親房さんは、この「東北・美酒と食のテロワージュ」で掲げている「テロワージュ」という言葉の生みの親で、テロワール(生産地の気候風土と人の営み)と、マリアージュ(食事と酒のペアリング)を楽しむツアーを提唱しています。
現在、2haの土地で殺虫剤の使用を最小限に抑え、緑肥等の植物性有機物を使用して7,000本のぶどうを育てています。自社の畑でつくったメルローを醸した「AKIU MERLOT」のほかヨーロッパ品種、国産品種、りんごを使用したワインを製造しており、幅広くお料理とのマリアージュを楽しむことが出来るワインを取りそろえています。
【秋保ワイナリー】の基本情報
施設名:秋保ワイナリー
所在地:宮城県仙台市太白区秋保町湯元枇杷原西6
営業時間:9:30~17:00
定休日:火曜日
見学の有無:あり
公式サイトURL:https://akiuwinery.co.jp
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東北屈指のいちごの産地である山元町で、大型のハウスでいちごの栽培を行っている「山元いちご農園」。ハウスでのいちご狩り、ランチやスイーツを楽しめるカフェと直売店を運営しており、観光客はもちろん、地元の人たちにも人気のスポットとなっています。
この山元いちご農園が運営するのが「やまもとワイナリー」。誕生のきっかけは、「“いちご味”の商品は世に数多くあるけれど、今までにない、自然のいちごを感じるいちごワインを作りたい…」という想いでした。
ワインのために選ばれたいちごは自社のハウスで作られ、厳選されて自社のワイナリーに運び込まれます。こだわりいちごは傷みが早いのでスピード勝負。自社内で生産から醸造まで出来るからこそつくることのできたいちごワインで、もちろん無着色・無香料。注いだグラスには、自然ないちごのかわいらしい色合い、そして一口含めば、いちごの香りとほどよい酸味が広がります。
ぜひ一度お試しあれ。
【やまもとワイナリー】の基本情報
施設名:やまもとワイナリー
所在地:宮城県亘理郡山元町山寺字稲実60
営業時間:ワイナリー 10:00~15:00、カフェ 10:00~17:00(16:30L.O)
定休日:ワイナリー 毎週月曜、火曜、カフェ 毎週火曜
見学の有無:見学は15名以上の団体のみ
公式サイトURL:https://www.yamamoto-ichigo.com